【AS platform】修理費が足りない?!車両保険の時価額と知っておくべき対応策

【AS platform】修理費が足りない?!車両保険の時価額と知っておくべき対応策

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共感と学びの募集人プラットフォーム AS platform 2026年7月15日掲載コラムをご紹介します。

修理費が足りない?!車両保険の時価額と知っておくべき対応策

自動車保険の補償には、事故の相手に対する「賠償責任保険(対人・対物賠償)」、契約車両に搭乗している人のケガを補償する「傷害保険(人身傷害補償など)」、そして契約車両の損害を補償する「車両保険」があります。

車両保険は一般的に時価で補償するため、例えば300万円で購入した車でも翌年以降は減価し、更新のたびに契約上の車両保険金額が毎年減少していきます。車を長く利用している場合などで修理費が時価を上回り、事故の際に不足が発生することがあるのです。

■事例

Aさん(会社員 38歳)は、初めて購入した車を12年間大切に乗っており、万が一に備えて車両保険にも加入していた。ある時うっかり脇見運転をして単独事故を起こした。大事な愛車が全損となったが、修理可能なためAさんは車両保険を使用し修理の上引き続き使うつもりでいた。

ところが現在の車両保険金額25万円に対して修理費用は50万円かかるとのことだった。Aさんはこの車を乗り続けるか、差額を自己負担するか悩むことになった。

 

■なぜ車両保険に差額が生じることがあるのか

自動車保険における「全損」とは、物理的に車の修理が不可能なほどの損害を受けた状態である「物理的全損」と、契約車両の時価額より修理費用が高くなる「経済的全損」があります。

自動車の時価は、その車の型式や車種、年式などから車両標準価格表によって決められています。事例では車両保険を現在の時価である25万円で契約していましたが、修理費用は50万円と差額が25万円発生する「経済的全損」となりました。

特にAさんのように愛車に長く乗っていると時価が下がるため、修理費用が高くなるほどの事故だと修理費用が時価を上回ることがあるのです。

 

■車両金額との差額を埋める特約や対処法

事例のようなケースに対応するための特約があります。実は車の時価額に対する不足が発生するのは、事例のような単独事故のケースだけではなく、事故相手がいて損害賠償を受ける被害事故のケースでも同様のことがあります。

このような場合は、相手方の自動車保険の対物賠償責任保険から保険金が支払われますが、物に対する損害賠償は時価賠償となるため事例のようなケースは相手がいる場合でも起こりえます。

単独事故と相手から損害賠償を受けるケースのうち特約でカバーできる補償を確認しておきましょう。

■特約を付帯していてもカバーされないケース

例えば、地震、噴火、津波によって生じた損害は車両保険では補償されず、上記に紹介した特約でも対応することができません。その場合には、地震・噴火・津波による車両全損時一時金支払特約などを付帯していると50万円まではカバーすることができます。

一方で、高額な車両などの場合だとこの特約でも不足をカバーしにくくなるため万能ではありません。

 

■最後に

自動運転技術を搭載した最近の車は、車のあちこちにセンサー等があるため昔の車と違い修理費が高くなりがちです。これに昨今の物価高が拍車をかけています。

車両保険金額の設定は年式や型式などによりますが、その車ごとに一定の「幅」があります。

契約更新の際に保険会社が自動的に設定した金額のまま更新するのではなく、車両金額の幅の上限で更新するのも有効な方法です。車両保険金額を10~20万円程度引き上げても保険料が大幅に上がるわけではありません。

車の型式や契約内容などによりますが、一般的に年間で数百円から2,000円くらいまでの保険料アップです。車両保険金額が毎年減少していくのを緩やかにする効果があります。自動車保険の契約の際に、保険料を試算してチェックしておくといいでしょう。

特約の付帯も含めて知らない人は少なくありません。特に車を長く大切に乗っている人やカーローンを利用している人、高額な車に乗っている人などに保険の見直しやちょっとした情報提供の1つとしてお伝えしたい内容です。

 

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この記事の筆者
ファイナンシャルプランナー 平野 敦之
証券会社・損害保険会社等で実務経験を積んだ後、1998年に独立。ライフプランや生命保険、損害保険、資産運用等をメインに業務を行う。大学や企業、各種団体での講演、テレビ、新聞、雑誌、WEB等のメディア出演多数。

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