【AS platform】お客様の負担を軽減する「法定相続情報一覧図」のススメ

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共感と学びの募集人プラットフォーム AS platform 2026年2月6日掲載コラムをご紹介します。

お客様の負担を軽減する「法廷相続情報一覧図」のススメ

相続が発生した際、金融機関や各種手続きなど、多くの場面で必要になるのが亡くなった人の「戸除籍謄本」です。
この戸除籍謄本を「集める」「提出する」作業が「意外と大変だった」という声は少なくありません。
この負担を軽減できるのが「法定相続情報一覧図」です。
実際、私も母の相続でこの一覧図を使ったのですが、かなり便利だと感じました。
そこで今回は、この「法定相続情報一覧図」とはどういうものか、ポイントや申請方法、注意点などについてご紹介します。
相続手続きに入られるお客様へのご案内情報として、お役に立てば幸いです。

 

相続手続きには「戸除籍謄本の原本」が必要

金融資産の相続や不動産登記の名義変更などには、相続人が誰であるかを確認するため、亡くなった人の「戸籍謄本」と「除籍謄本」が必要です。
この戸除籍謄本は、出生から死亡までの連続した形で揃えなくてはならず、以前はこれが一苦労でした。
結婚や引っ越しなどで本籍地が変わっている場合、それぞれの本籍地の市区町村に依頼して、取り寄せなければならなかったからです。
私も母の故郷の町役場に電話して手続きをお願いしましたが、手数料分の郵便為替や返信用のレターパックなどを送る必要があり、時間も手間もそれなりにかかりました。

しかし、令和6年3月の戸籍法改正により、現在は最寄りの市区町村の窓口で、まとめて請求が可能になり、「集める」作業は格段にラクになりました。
ただ、相続手続きではこれらを原本で提出しなければならないケースがほとんどです。これが、思ったよりも負担に感じることが多いようです。

 

原本は枚数が多く、手続きも時間がかかる

今でこそ、戸籍謄本も電子化されていて、窓口で発行してもらえば数枚の印刷物ですみますが、法改正前の戸籍である「改製原戸籍」は手書きです。
誰と誰の子どもか、兄弟は誰かなどが箇条書きではなく、縦書きの文章形式で書かれているため判読しづらく、ボリュームもあります。
母のものも全部で20枚近くありましたが、その多くを占めたのが改製原戸籍でした。
多くの相続手続きは、これを原本で提出する必要があるため、1カ所に提出している間は、ほかの相続手続きが進みません。
また、昔の手書きは達筆なケースが多く、提出された側も解読して相続人を確認するのに時間がかかります。
提出先が確認してコピーをとったら、原本を返却してもらい、それから次のところ……というステップになるため、何カ所も手続き先がある場合は、かなり日数を取られます。
窓口であれば持ち帰ることも可能ですが、大事な書類なので持ち歩くのは緊張もします。

ネット銀行や携帯電話の解約などは、郵送での手続きになることも多いため、原本が手元から離れることへの不安も生じます。

そんな煩わしさや不安を解消してくれるのが、「法定相続情報一覧図」です。

法定相続情報一覧図とは?

法定相続情報一覧図とは、亡くなった人の相続人が誰かを証明する書類のことです。
法務省が発行しており、相続の手続きでは戸除籍謄本の原本と同等の効力を持ちます。

「一覧図」という名称の通り、A4の紙1枚で完結する書類で、原本よりずっと扱いやすいのがメリットです。発行手数料は無料で、必要な枚数を受け取ることができ、足りなければ再発行もできます。

これがあれば、複数の機関に提出して同時に手続きを進めることも可能になるので、相続の事務作業がぐっと捗ります。

 

申請に必要なもの

法定相続情報一覧図は、相続手続きを始める前に用意しておくのがおすすめです。
戸除籍謄本や相続人の書類を揃えたら、先に法務局(出張所でも可)へ行き、発行してもらうとよいと思います。
申請に必要な書類は次のとおりです。

出典:2025年12月4日時点 法務局「法定相続人情報証明制度」より作成
具体的な手続きや様式についてはこちらをご参照ください

 

私はとりあえず10枚発行してもらいましたが、銀行やスマホの解約など、これでぜんぶ足りました。
法定相続情報一覧図は、戸除籍謄本の原本より紙の量が物理的に減るため、郵送時の切手代を節約できるのも地味に嬉しいメリットでした。

 

申請時の注意点

法務局で申請する際、注意点がひとつだけあります。
その場で被相続人の最後の住所や本籍、自分の住所などを書いて申請するのですが、実はこの手書きしたものが、そのまま「法定相続情報一覧図」の公的書類として印刷されます。
そうとは知らず、私は区役所などで書く申請書類のつもりで、適当に書いて出してしまいました。
出てきた書類を見て、「もっときれいな字で書くんだった……」と、後悔したのは言うまでもありません。
申請する際は、「そのまま公的書類として提出するもの」という意識を持って書くことをおすすめします。

 

相続時に覚えておくと便利

相続手続きの煩雑さは、まだ気持ちが落ち着かないお客様の精神的負担をさらに重くします。
保険金の請求は相続手続きの入り口となることも多く、この「法定相続情報一覧図」の知識を提供できれば、手続き全体を円滑に進めるためのよいサポートとなるかと思います。
お客様の安心につながる付加価値情報として、ご活用いただければ幸いです。

 

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この記事の著者
ファイナンシャルプランナー 大上ミカ
お金のライターとして「日経WOMAN」などで取材・執筆して約20年。「心が晴れる家計管理」をモットーにセミナーや個人相談も行う。著書に「収入が増えなくても貯蓄が2倍になる方法」(リベラル社)など。

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