【導入事例】REAL LIFE株式会社
火災保険見積をRPAで自動化、業務効率化と営業力強化を実現

REAL LIFE株式会社
代表取締役 森田 誠司 様
RPA管理責任者 中谷 美保 様
販売形態 :来店型ショップ・訪問販売型
使用サービス:火災保険RPA見積システム
会社概要 :https://reallife-agt.co.jp/
本店所在地 :大阪府
| 導入目的 | バックオフィス機能の強化 |
|---|---|
| 効果 | 見積りに要する時間が大幅に短縮 |
※この記事は、新日本保険新聞社2025年11月3日掲載記事を引用しております。
生損保会社33社の商品を取り扱うとともに金融商品仲介業も行う独立系総合保険代理店のREAL LIFE株式会社では、人が手作業で行っていた定型業務をソフトウェアロボットが自動で実行する技術であるRPA(Robotic Process Automation)のツール「火災保険RPA見積システム」を導入、業務効率化を推進している。2025年6月に導入し、本社と全国11支社を横断したクラークチームが営業担当者を支援、既にその効果は営業成果やリクルート面にも及んでいる。
このRPAは金融機関、流通業を中心に多くの企業での導入実績があるユーザックシステム株式会社のRPAシステム(Autoジョブ名人)を、株式会社アイリックコーポレーションが乗合保険代理店向けにカスタマイズしたもの。各保険会社の異なるシステムへのログインと見積操作はRPAが行い、専用のヒアリングシートを読み込むと大手4社分の見積もりが作成される。これにより見積もりにかかる作業が75%程度短縮できるという。
森田社長と、RPA管理責任者の中谷美保様に、導入に至った経緯や具体的な効果等について聞いた。
火災保険RPA見積システム導入のきっかけ
― 導入のきっかけを教えてください。
森田 5、6年前から興味はあったが当時は対応保険会社も少なく見送っていました。その後、2021年にREAL LIFEを立ち上げ、営業社員が増えるにつれバックオフィス機能の強化が必要になってきました。
また、当時は、業法改正により乗合代理店は更新契約も全社の見積もりが必要になるかもしれないとの情報もあり、それに応えていくため、サポートする人員を 増やすか、システムで業務プロセス自体を見直すかを検討していたときに、アイリックさんから「火災保険RPA見積システム」セミナーをご紹介いただいた。 セミナーに参加した中谷から「使い勝手の良さそうなシステムだった」と聞き、導入に至りました。
中谷 日々たくさんの火災保険の見積もりを処理しており、もしそれがシステムで自動化できるなら、私たちも他の業務に時間が使えるということで導入を前向きに検討してもらいました。
導入した効果
― 実際に導入していかがでしょうか。
中谷 見積もりに要する時間が大幅に短くなりました。また人が入力する場合はどうしても間違いが発生しますがRPAだと入力ミスがありません。
ただ、見積作成がゴールではなく、業務では当然お客様のご意向に合った提案を行うことが大事になってきますので、そのための時間もかかります。見積もりをRPAで処理している間に、ご案内する内容をもっと深掘りして細かく調べていくといったことに時間を活用できるようになりました。
お客様への説明やヒアリングの時間が増え、お客様からの情報量が増えることで別の新たな提案にもつながっています。
RPAはプロである募集人が活用することで、より大きな価値を生むと実感しています。
― 見積作業の時間短縮だけでなく、営業面にも効果があるのですね。御社のメンバーの中心である生保メインの募集人さんからも好評なのですね。
森田 損保のサポートがあるというのは、絶大な効果がありますね。お客様からのご要望に応えるために、苦手だけどがんばって、生保にかける時間の何倍も費やして損保に取り組んでいるメンバーもいます。生保会社の営業職員時代に火災保険の研修はほとんどなかったというメンバーも多く、苦手な分野で頼りになるサポートがあって非常に助かるという声が上がっています。
また弊社ホームページにRPA導入を載せており、このシステムがあるということでリクルートのきっかけとなったこともありました。
― リクルートにも好影響が出ているのですね。設立当初は営業担当7名からスタートし、現在は90名が在籍されているそうですね。
森田 おかげさまで多くは営業社員の紹介で仲間が増えています。各拠点がそういった繋がりの強いメンバーで構成されているのも強みの一つで、地域に密着した支社として、これまで手薄になっていた損保分野でもお客様に安心を提供できる環境が整っています。代理店としての差別化にも繋がっています。
― 損保を苦手とする生保募集人は多いですが、本社でのサポートがあれば損保も大きな強みになりますね。
森田 お客様からすれば「保険の担当者」であり、生保損保の区別はしていません。実際に損保からの紹介件数も増えています。
システムを使った展望や同業他社に向けて
― 最後にメッセージをおねがいします。
中谷 RPAは、私たちサポートチームの〝仲間の一員〟のような存在になっています。煩雑な作業を任せることで、お客様により良いご提案をするための時間を生み出せます。便利さだけじゃない、こうした価値を他の代理店さんにも実感してもらいたいと思います。
森田 現在は損保が苦手なメンバーを中心に活用していますが、ベテランメンバーも処理する件数が多い分、相応に時間を費やしているはずです。
システムを使えば、もっと自分を伸ばすための余力、時間が生まれます。メンバー全員がRPAを活用し、その成果をそれぞれが実感できるよう、業務フローを整備していきます。
経営・営業の効率性の観点からも、全体の底上げを図りながら、ハイパフォーマンス層のさらなる活躍の場を広げるという両方をやっていけたら、理想的な形に
近づけると考えています。そのためにも、今後さらにRPAを活用していきたいです
森田社長・RPA管理責任者の中谷様、お忙しい中、有り難うございました。
REAL LIFE株式会社
2025年11月3日 新日本保険新聞掲載